あなたのための気象情報

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あなたのための気象情報

10月19日

 

40,075キロメートル、または21,638マイル。これは地球の円周の長さで、また、世界一周の距離です。前回のバンディグローブの戦いは、78日間と2時間を要する航海でした。この世界を回る航海はとりわけ多様に変化する気象状況の中での航海です。大西洋を下り、インド洋と太平洋を横断し、そして大西洋を再び上って来るセーリングです。秋の半ばにレ・サーブル・ド・オロヌをスタートし、旅は、また冬のバンディ県へ戻って来る前に、真夏の南氷洋へ続きます。

 

事実、過去の7回のバンディグローブの戦いでは、挑戦者たちは、28,000マイル(または52,000Km)以上競争をしました。海は道路とは違います。セーラー達は、風、波、うねり、と戦わなければなりません。そしてボートが取る航路はジグザグ、回り道、そして決断によって変わり、まるでノコギリの歯のようです。通常、無寄港の世界一周レースはその複雑な気象条件によって、6つの主な部分に分けられます。

 

主要な3つの気象の変化

 

実際には、地球の自転によって慣性の法則が働き、それが気象の変化を起こします。北半球では、風は低気圧の周りを反時計回りに吹きます。そして高気圧の周りでは時計回りに吹きます。一方で、南半球ではその反対です。気象状況は西から東へ移動する傾向があります。不安定な地域は高気圧の周りを回ります。そして時にはそれを押しやります。この世界を回るレースではそれぞれの洋上で、そしてそれぞれの半球で、私たちは高気圧帯を見つけます。それはその場所によって、その大きさと動きが直接低気圧の動きに影響を与えます。

 

この高気圧と低気圧の間での戦いはバンディグローブのそれぞれの部分での天候で決まります。北から南へ下る大西洋の旅、そして南から北への上りは不安定な気象の一般的な動きに対して直角に横断する動きです。一方で、南氷洋、インド洋と太平洋の横断は気象の流れと同じ方向に帆走します。レ・サーブル・ド・オロヌとトリスタン・ダクーニャ諸島(南大西洋に位置するイギリス領の島)との間の最初の段階では、単独航海のセーラー達は北大西洋にあるアゾレス高気圧と南大西洋のセントヘレナ高気圧の周りを回っている低気圧を必ず避けなければなりません。

 

第2段階では、喜望峰からホーン岬まで早く帆走するために西から動いてくる天候を有利に利用します。一方で第3段階ではセントヘレナとアゾレス高気圧の周りをつかまえる必要性がむしろ大事です。しかしこのパターンは、赤道地域で、しばしば起こる変化する、特に不規則な風により、一つの半球から別の半球に動かなければならないため複雑にからみあっています。これは無風地帯として知られているエリアです。

 

大西洋での快走

 

2016年11月6日、2つの状況が予想されます。アゾレス高気圧の背がバンディが示したいい気候に覆いかぶさり、そして追い風での帆走でビスケー湾を抜けることができる、またはニューファウンドランドとスペインの間で強風を巻き起こす大西洋の低気圧が待ち構えているかのどちらかです。このことは、レ・サーブル・ド・オロヌとフィニステレ岬の間を快走してわずか一日で行くことができるか、またはとてつもなく厳しいレーススタートになるかのどちらかを意味しています。

 

一旦ポルトガルの沿岸を背にしたら、アゾレス高気圧の南の端を目指します。それため単独航海のセーラー達はカーボベルテ諸島(大西洋の中央、北アフリカの西岸沖)に向かうのを避けて移動します。ここでの難しさは、赤道へ向けて回頭をすることを決める時です。早すぎるとボートがマディーラ、カナリア、カーボベルテ諸島の周りの不安定な気象の中で苦しむことになります。しかし、遅すぎると高気圧帯が作り出す風のない穏やかな海に入り込むリスクが発生します。この鍵となる地点は、西経27度から30度の間に通常位置していて、熱帯収束帯または無風地帯に入る地点を避けて南に向かう変更をする場所です。この地点は同時に次の地点を決めます。赤道を越えると北西の風が南東の風に変わります。アフリカ大陸に寄りすぎると、セントヘレナ高気圧の周りの航路に近くなってしまします。

 

南大西洋の高気圧の地帯は多くのものを南洋の春の陽気に変えます。セーラー達はリオ湾で生まれる低気圧の一つをつかまえるためにできるだけブラジルの沿岸に近くまで帆走することを目指します。その低気圧はインド洋では現れません。、もし、高気圧ができて消える、小さい固まりに分かれると、船隊は大変に異なる天候の中にいる小さいグループに分かれるでしょう、そして何かの遅れが彼らのチャンスをつぶすでしょう。もしブラジルからの低気圧をつかまえることができれば、ローリング・フォーティ(南半球の強い西風)をつかまえるために素早く下降できます。そして深い南氷洋で島へ向かって快走できます。

(続く)

 

記事:Dominic Bourgeois / M&M

翻訳:Watson Courtier

as of Oct.25 2016