キールにダメージ、PBR棄権に直面

Keel damage on PRB, Vincent forced to Retire


English original

PRB号のキールにダメージ、Vincent Riouは棄権に直面。

11月22日

 

PRB号は日曜日の朝、未確認物体に衝突しました。喜望峰に向かって先頭集団の一員としてスピードをあげて走っている最中でした。(昨日には別の事故があり、彼の艇の舵は蹴り上がりました。)この衝突事故を受け、Vincent Riouは最初のうちはなにもダメージの自覚がなく、普通にレースを継続していました。3時間の後、キールが振動し始めました。そして大きな音を発し、付属部品に多くの異常が発生し始めました。これらの音響は日曜日の夜中じゅう続きました。

 

天候の状態を考慮すると(25-30ノットの風で平均速力10-20ノットで走行)、Vincentはキールの根元に行って検査することができません。しかし、彼のチームに事故を伝えました。PRBチームとボートの設計者たちは(Guillaume Verdier設計事務所)とHDS GSEAデザイン事務所(Herve DevauxとDenis Glehen)の構造計算チームは彼らが知る限りの全ての仮説を立て始めました。(基本的にキールから発生する雑音について。)

今朝になって、Vincent は海が穏やかになったので必要な検査をすることができるようになりました、彼は、キールの軸が衝突でダメージを受けているのを発見しました.このチタニュームの部品はボートの基本的な構成要素です。それによってキールをプラスティックの球状ジョイントで単胴艇に付けることができています。そしてまた、軸はキールが傾斜できるようにしています。

 

事故が発生した時、プラスティックの球状ジョイントがキールの軸と球状ジョイントの間の常設部品を破壊しました。このことは、インド洋と太平洋の長い期間、そして大西洋を登る期間、ボートの構造を保つには危険だということを、またはキールが60フィート艇から外れてしまうことさえあることを意味しています。

 

 このことは2004年のバンディグローブの優勝者である彼に取っては大きな不満です。未確認物体に衝突した後、彼は4年前のほとんど同じ日に終わりを迎えた悪夢を思い出しました。彼は11月6日レ・サーブル・ド・オロヌから勇んで出航しフォイルを装着した新しいボートを抜き去ってきました。これは成功でした、PRB号はいつも先頭集団と一緒にいました。長い間、Banque Populaire号と向いたり抜かれたりの競争をしてきました。Viencent は何度も2位の順位になりました。そしてダガ―ボードを付けた彼のボートで大西洋を下る素晴らしい航海をしてきました。この成果は多くの見るものからの祝意を集めました。そして、彼に残りの世界一周航海への希望を与えてました。

 

PRBのスキッパー、Viencentは現在ちゃんとした状態で走っています(14ノットの風)そして、彼は危険ではありません。彼は、フランスに戻る前に、彼の単胴艇の修理をするためにどこに停泊するか決めるための連絡を陸のチームにしてきました。おそらく南アフリカのケープタウンになるでしょう。

 

Vincent Riouへのインタビュー:

「大きな失望です。しかし、いつも人生は止まることはなく、私にとっては、このことは自分のボートをどこかの港に安全に向かうことだけを意味しています。日曜日の夜は、何かがバルブに当たりました。キールがうなり始めました。それは端から端へ反響し始めましたが、すぐに止みました。それが始まったのはボートが25ノットになってもすぐにではありませんでした。私はたいして気にも留めませんでした。キールは外洋レースではしばしば何かに当たります。そしてこの当たりは大きくはありませんでした。

 

その夜遅く、キールの周りから大きな音が出始めました。キールと船体の間にあるカーボンがこすれる、今までに聴いたことのある柔らかい音でした。これは何かがこすれる音だ、しかし、大したことはない、と自分自身に言い聞かせました。しかし、徐々に音は大きくなってゆきました。私は自分に問いかけ始めました、そして何が起きているのだろうと考え始めました。他の意見を求め始めました。心配はしていませんでしたが、気を緩めてもいませんでした。それがボートの中で容易に近づけない場所だったからです。キールを外さない限り、何が起きているのか理解することはできません。そのため、私にできたことは、続ける、と言うことだけでした。キールを少し動くかすとカーボンが船体とこすれる音が弱くなります。しかし、ベアリングへのもっと深刻なダメージが何かあるのかもしれません。やがて音はもっと大きくなりました。私は24時間航海を続けました。音は昨日遅くまでに大きくなってきました。カーボンからの音以上に金属音が聞こえるようになりました。私にはベアリングがダメージを受けたことがわかりました。そしてそれはベアリングの覆いに影響し始めることもわかりました。

 

艇で一緒に作業した仲間に連絡をしました。彼らは何が起こったのか指摘しようし始めました。彼らは同じ結果に至りました。たくさんの部品があるので、短期間には危険はない、しかし、この金属部品の摩擦はもっと深刻なダメージを起こす可能性がある、というものでした。この様なダメージを受けて世界一周の航海をすることを考えることなどできません。

 

今朝、天候は先頭が去った後、良くなりました。私はキールの覆いを外し、中を見ることができました。キールが動いているように感じました。前にあるベアリングの周りでは、穴がキールの軸よりも大きくなっていました。ベアリングにダメージがあるという、私の恐れは的中しました。

 

どう考えていいのかわかりません。このダメージは4年前のダメージとほとんど同じ地点で起こりました。サルバドールを数日前に通過しました、このことを夜を徹して考えました。サルバドールを通過したら、悪魔に乗り移られたのではないか、と自問しました。それはちょうど4年前、同じ場所で、スタートから14日目に取り返しのつかないダメージを受ける衝突をしたと同じ場所です。ひどいことです。

 

単純に考えると、南アフリカのケープタウンに向かうしかありません。チーム全員が私がそこに行くのを必要と考えるているのか理解しようとしています。私たちはチームで物事をさばいてきました。私は全員がスタート以来、私と共にあり、私に従ってくれたと考えています。私たちの後ろには多くの人々がいます。彼らのことを考えています。起こったことに私は失望しています。しかし特に彼らのために申し訳ない思っています。」

 

Jean-Jacques Laurent, PBR社長:

「Vincentの棄権はもちろん大変に残念です。彼はレ・サーブル・ド・オロヌをスタートして以来、新世代のボートに対して信じられない健闘をしてきました。彼は夢をつかんでいました。全社で彼を応援します、そして熱く彼を支援しています。残念ながら、またもや彼の行く手を阻んだのはUFOでした。私たちが4年前に通った道です。繰り返し起こる、このことは受け入れがたいことです。しかし、私たちは再度、完全に彼の決定に従います。彼は優秀なセーラーとして行動するでしょう。はっきりしていることは彼は無傷でいます。そしてボートを母港に安全に戻すことができるということです。それは彼が正しい決定をしたということです。」

 

翻訳:Watson Courtier

as of Nov.23 2016.